『里山資本主義』では、里山で産出される余剰作物や間伐材を現代の技術で「価値ある資産」として生かし、「地域通貨」によって流通させるという例が紹介されていました。
では、都会で眠っている「価値」とは?
一般に、住民が廃棄する家電製品から「レアアース」と呼ばれる希少金属を回収することを「都市鉱山」などと呼びますが、私がここで主張したい、もっと身近に眠っている「価値」とは…それは「本」です。
え、何をいまさら。
そう思われますよね(笑)。
ついつい本棚に溜まってしまう読了本。
余裕がなくなったら、ブック◯フなどを利用すれば有効活用できるし、お金にもなるし…。
もちろんおっしゃる通りです。
けれど、苦労してたくさん本を持ち込んでも、意外とお金にならないことってありますよね。
そして、お金に変えてしまったらそこまで。
(その場で興味のある本に巡り会えたら、それはラッキーでしょうけれど)
私が理想だな、と思うのは「読書家同士が直接本を融通し合う」関係です。
ただ、「お金」を媒介させるのではなく、お互いの信頼関係をベースにした交換を重視したいのです。
本を交換することを通じて、本の情報と「思い」をお互いに共有する関係。
そのための人間関係作りに、読書会は最適だと思えたのです。
加藤浤和(かとうこうわ)